大阪大 物理 2022 [1](単振り子の応用)※赤本より早い最新過去問研究

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大阪大 物理 2022 [1](単振り子の応用)※赤本より早い最新過去問研究


大阪大 物理 2022 [1](単振り子の応用)※赤本より早い最新過去問研究



大阪大 物理 2022年の[1]の解説を作成しました。

問題pdf→大阪大_2022_問題
解説pdf→大阪大_2022_1

分野:力学
テーマ:単振り子、単振動、2体問題
難易度:★★★★☆(やや難)


Ⅰ.
単振り子に関する基本的な問題。
通常は重力と張力のもとでの円運動とみなして極座標$(r,\theta)$で運動方程式を記述する。ここに$|\theta|\ll1$の近似を課すことで単振動の運動方程式が導かれる。
だが、本問においては極座標ではなく直交座標$(x,y)$で記述するよう誘導されているのが真新しい。結局同じ結果が出てくるが、これはⅡ以降を踏まえての誘導である。


Ⅱ.
Aが周期的な等加速度運動をした際のBの運動を追跡する。
ほとんどの人にとって初見の問題設定であったであろうが、「見たことないから分からない・解けない」のではなく、「見たことない、よく分からないからとりあえず運動方程式を書いて解いてみよう!」と思えるかどうか、まさに“物理の力”が問われる非常に良い問題である。
運動方程式を記述すると、Bはどうやら単振動となることが判明するため、後はそれを解くだけである。単振動の時間的追跡
\[
x(t)=x_c+A\cos(\omega t)+B\sin(\omega t)
\]
は絶対にマスターしておくべきである。難関大を志す人はなおさらである。目標として問5の$\theta_n$が正しく求められたら自信を持って良い。
ちなみに、時間的追跡に並ぶ力学の方針、保存則は本問においては得策ではない。そもそも運動量、エネルギーほ保存しない。


Ⅲ.
AとBが外力を含まず運動する二体問題。やはり出発点は運動方程式だが、$\theta$は微小でないため時間的追跡は不可能である。
そうなれば残された解法は保存則しかなく、運動量保存則・エネルギー保存則を連立して解くことになる。


以上、Ⅰ.で単振り子の確認(warming up)、Ⅱ.で単振動の少し難しい時間的追跡、Ⅲ.で保存則の理解を問う。
旧帝大らしい力学の総合力が必要なバランスの取れた良問だと思います。



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